12歳の息子と、AIでカードゲームを作った話


シティスカイラインが動かなかった夜

Steamで「シティスカイライン」を買った。息子はYouTubeでゲーム配信者の動画を何度も繰り返し見ていて、「やってみたい」という気持ちがどんどん上がっているのがわかった。

でも、いざ動かしてみたら、パソコンのスペックが足りなくて重かった。何度トライしても、うまく始められなかった。その間に、熱が冷めざるを得なくなりました。

考え直したこと

お金をかければ、ゲーミングPCを買って解決できるのかもしれない。でも、本質はそこじゃないと思った。

できなかった時も諦めずに、工夫して、できることから自分の思いを形にしていく。それを息子と一緒に考えて、試していくことで、信頼関係も築けるし、共通の話題や課題も生まれる。そう考え直した。

ポケカに挑戦、そして挫折

代替案として、すぐにできるアナログのカードゲームに目を向けた。ポケモンカード(ポケカ)を買ってみた。

でも、一回の対戦に30分かかること。カードを買い足す費用。カードショップまでの距離と時間。ルールの複雑さと奥深さ。いろんな理由が重なって、継続して楽しむのが難しくなっていった。

無理は続かない。

100円ショップのカードゲームで復活

次に試したのは、100円ショップで売っているカードゲームだった。

一回の対戦は約半分の15分くらい。自宅の近くで買える。費用もほとんどかからない。心理的なハードルが低くて、しばらくは続けられた。

でも、カードが増えてくると、片付けが大変になってきた(保管場所の問題)。デッキを組む楽しさが増えて、やり込み要素が増えていくと、結局また一回の対戦に30分かかるようになって、同じようにストレスを感じるようになった。

「なければ作ればいい」— Claude Codeで昆虫カードゲームを自作

そこで思ったのは、「なければ作ればいい」ということだった。

Claude Codeを使って、まずは6歳児でも遊べるレベルの昆虫カードゲームを作った。虫たちのステータス(体力・攻撃力・素早さ)は、息子と話し合いながら一緒に決めていった。

あとから、息子に当時のことを聞いてみた。

私「昆虫カードを作ろうって決めたとき、最初どう思った?『できるの?』って思わなかった?」

息子「Claude Code がすごいらしいから、できるんかなーって思った。」

私「ステータスやこだわりを決める時は?」

息子「昆虫の種類やステータスはある程度決められていたから、昆虫の種類を増やそうと思った。それで、ゴライアスオオツノハナムグリを思いついた。別の市販のカードゲームで売られている昆虫カードゲームがあるけれど、そのカードゲームの中でゴライアスオオツノハナムグリがちょうど欲しいなーって思ってたから。」

私「初めて完成したカードで遊んだとき、どんな感じだった?」

息子「おー。すげぇ。」

できあがったカードゲームは、実際に遊んでみると楽しかった。

10種類の虫から3匹を選んでチームを組む画面

息子が考えたゴライアスオオツノハナムグリのカード。必殺技は「ひっくり返す」

バトル画面。ゴライアスオオツノハナムグリで戦っているところ

中学生レベルへの改良

楽しく遊べたので、今度は中学生でも満足できるレベルに作り替えた。タイプの相性や必殺技、エネルギーを溜めて技を出す仕組みなど、こだわりの設定も入れていった。

一番のこだわりは、息子が考えた「ゴライアスオオツノハナムグリ」。実在する世界最重量級の甲虫だ。必殺技は「ひっくり返す」——攻撃された相手は、3ターンの間ひっくり返って戦えなくなる、という独自ルールだ。

いったん、自分たちが満足できるカードゲームが完成した。

締め:円環

ここまで来て今、あの時できなかったシティスカイライン——あんな風に街を作るゲームを、今度は自分たちで「作る」側として目指せるんじゃないかと思っている。目標は、いろんな端末から遊べるアプリゲームにすること。息子とそんな話をしている。

「次は何を作ってみたい?」と聞いたら、息子の答えは一言だった。

「ロールプレイングゲーム」

出発点は、「できなかった」という挫折だった。それが工夫の積み重ねで、当初よりも大きな「やってみたい」に育っていった。

やってみたいを諦めなくていい。